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その力は俺を選んだ 何も出来なかったと嘆いていた俺に使命を与えた 俺に何が出来るのか今はわからない だけど進もう 護るべき者の道標となるために・・・
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星が降る
思いを寄せる人へと
受け止められるか否かはその星次第
見事に受け止められ
その人の心で輝き続けることを願って
また一つ、星が降った
「風樹~、いる?」
【星月夜】寮の団欒室。
のんびりとテレビを見ていた風樹に、蓮花が声をかけてきた。
風樹が肯定の返事をすると、彼女は目の前に1通の手紙を渡した
「ママ達から手紙。たまには帰ってらっしゃいって…」
手紙は蓮花の母親で風樹の乳姉弟である、雨月風花からだ。
内容は蓮花が言った内容でほぼ間違いないのだが・・・
「ん?これなんだ?」
風樹は封筒の中に入っている三つ折りのパンフレットを見つけた。
それはどうやら花火大会のパンフレットらしい。
「へぇ、湘南で花火大会か。」
湘南海岸は彼等の実家である鎌倉から江ノ島電鉄で出かけることができる…
「…蓮。花火、見に行ってみたいか?」
「うん!」
風樹の問いに即答する彼女。
「じゃぁ、家に帰るの?浴衣着れるね?」
「そうだな、浴衣着て下駄はいて・・・だな」
やったー!!とはしゃぐ蓮花。しかし、ハッと思い出したように風樹の顔を見た
「ねぇ風樹…クラブや友好の皆も一緒に行けたら、もっと楽しいよね?」
ふっと顔を上げる風樹・・・
暫くして蓮花の顔を見てにっこりと微笑んだ。
「蓮、ナイスアイディアだ。ちょっと姉貴に連絡とってみるか…」
2月14日。
街中に甘い香りが漂う日、だ
「ふうき~!はい、私から『あいじょう』いっぱいのチョコレート♪」
寮の食堂で、俺を見つけた蓮花がニコニコ笑顔でチョコを目の前に・・・
周りにいた学生達はこちらを見てくすくすと微笑んでいたり、
「お姫様の告白だ」と、ひやかしを言っている。
(愛情って言葉、一体何処で覚えたんだ?こいつ・・・)
そう思った俺は、内心頭を抱えた。
「あのな、蓮。そういうものはもっとこっそりと渡す物なんだぞ?」
どうして?と、首をかしげる彼女に、俺のバレンタインのセオリーを話しても理解は出来ないだろう。きっと・・・
サンキュといってチョコレートを受け取る。
ちなみにこのチョコ、昨日クラブの皆にあげるからと言って一緒に作ったチョコの1つだ。
(バレンタインデーか・・・)
俺は蓮花に貰ったチョコを見ながら少しだけ昔のことを思い出した・・・